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Arts WATARASE

WATARASE Art Project は、2016年で活動開始から10年目となります。
現在、2016年秋頃の開催を目指して展覧会プログラム"Arts WATARASE"を準備しています。 詳細については随時お知らせいたしますので、どうぞご期待ください。

テクノロジーの進歩は恐ろしく、携帯電話の通信さえできなかった場所も、今や世界中の誰とでも交信できるようになりました。山奥の小さな駅に降りたった私たちは、そこから見える空の高さと青さにとびきりの開放感を覚えたとともに、そこから始まる長い長い道が夢のようなパラダイスへ続くものだと想像していました。
それから10年、携帯電話と呼ばれたものはスマートフォンなどと呼ばれ、その画面を見つめながら、またはノートPCを開いたりしては、かつて通信さえおぼつかなかった山奥でも、メールやメッセージの海へと応答できるようになりました。
世界中の誰もが、孤独とは無縁の生活を送れるようになりながら、しかし今でもどこかで誰かが「愛は地球を救う」などと変わらず言い続けています。孤立や孤独はより深く、誰も見向きもしない遠い場所へと追いやられてしまいました。

私たちは自分たちのアートのためのフィールドを求め、そしてコミュニティへと接近していきましたが、人々の中に入るほどに、そのしがらみや、時に忌みさえする感情にも触れてきました。しかしその忌避が芽生えた瞬間、それは深い愛情の証ではないか、と思うのです。または、その土地を賛美し人々を愛するほどに、傷や痛み、悲しみや憎しみが深く尊く感じられるのです。それは到底、楽園などと呼べるものではありませんでしたが、美しい現実として、私たちの目には映っています。

世の中がどのように変わっても、たとえ善と悪が反転しても、愛と憎しみは変わらずに、相対するものではなくひとつのものとして在り続けます。
でも、だからこそ、何度でも問いかけてしまうのです。
私たちは本当に、世界中の誰とでも友達になれるのでしょうか、と。


On-going Activity & Program

シンブンシャ 映画『化猫』予告版 #02

シンブンシャ映画『化猫』制作のおしらせ

日光市足尾町の中学生が中心となる小さなアートプロジェクト「シンブンシャ」。今年は「南総里見八犬伝」のうち、足尾にまつわる『化猫』のエピソードにインスピレーションを得て、映画を制作しています!

出演|荻原羽那(日光市立足尾小学校)
   伊東彩笑* / 神山慧斗* / 池口桃音* / ほか
監督|荻原理羽* / 佐藤るな*
脚本|荻原理羽* / 星楓* / 佐藤るな*
美術|シンブンシャ・プロジェクト / 大倉由記香(美術家)
   江崎太郎(美術家)/ 岩崎広大(東京藝術大学)
衣装協力|膝館理奈(東京藝術大学大学院美術研究科 修了)
     田村未央(多摩美術大学 卒)/ 松岡祐介(旧松岡蒲団店)
     桑原イエ / 桐生織物共同組合
監修|岡田翔(東京藝術大学大学院映像研究科 修了)
協力|皆川俊平(東京藝術大学絵画科油画専攻 非常勤講師)
   非公式物産展 / 荻原純
*…日光市立足尾中学校


アジアの古典文学における冒険譚として三国志や水滸伝と並び国際的に評価されている滝沢馬琴(曲亭馬琴)の「南総里見八犬伝」。うち、物語の前日談にある八剣士の出会いを描くエピソードの中に、化猫退治の一編があります。足尾の庚申山に潜み、八剣士のひとり犬村大角の父親に化けていた化猫でしたが、同じく八剣士の犬飼現八に討たれました。
しかし、もしかしたら化猫は生きているのかもしれない… ときおり足尾の山だけが揺れる独特な「足尾地震」は、眠っている化猫のいびきなのかもしれません。

化猫の物語から始まり、シンブンシャのメンバーがそれぞれに垣間見てきた現代の足尾の幻想的な光景や日常の些細な不安や矛盾、それらの根底にあり、なおかつ馬琴による化猫のエピソードにも共通する<不条理さ>が、この映画の大きなテーマとなります。いったい「誰が化猫なのか / 化猫とは何か」という謎解きを経て、街そのものが『化かされていく』様子を描き出します。

ご協力のお願い:美術制作・材料の提供

映画の撮影セットとして、①大小複数の水槽 / ②子供用のオモチャ / ③着物・浴衣 を用います。ご自宅などに使用していない水槽(ひび割れなどの無いもの)や、いらなくなった子供用のオモチャ、古着物などがありましたら、ぜひご提供ください!

<お問い合わせ>

shimbun.sha@gmail.com



ご協力のお願い:クラウドファンディングによる制作資金のご支援

シンブンシャ・プロジェクトではクラウドファンディングサイト「READYFOR?」にて、現在制作中の映画『化猫』の制作資金のご支援を募っています(11/24まで)。
¥3,000〜¥100,000までのさまざまなコースでご支援を募集しておりますが、どの金額でももれなく、今回の映画のエンドロールに協賛者としてご氏名を掲載いたします。
*1 また、¥10,000以上のご支援については、映画の小道具として重要なシーンで使用されるシンブンシャ・プロジェクトでの手作りによる張り子の『化猫のお面』を進呈いたします。
ぜひ、みなさまのご支援をよろしくお願いいたします。


READYFOR?「中学生が撮影している映画を『映画祭に出品』したい!!」


江崎太郎 個展「KA NA TA」

2015年 11月27日(金)〜 2016年 3月27日(日)
13:00〜21:00
クロージングパーティー | 2016年 3月27日 17:00 〜

* 金〜日、祝祭日公開 / ご来場には、事前にお問い合わせ・ご予約をお願いいたします。
* 2015 12/26 - 2016 1/10 の期間中は休廊となります。

会場|STUDIO ボークーゴー
〒321-1523 栃木県日光市足尾町松原松原5-7

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江崎太郎(Taro Ezaki)|1981年 栃木県生まれ / 2006年 東京藝術大学美術学部工芸科卒 / 2008 同大学大学院美術研究科修士課程 工芸専攻鍛金 修了 / アトリエ”KURA”設立 / TAR:O project 企画・立案、実行 / 2007 東京藝術大学 安宅賞 受賞 / 2011 村上隆主催 GEISAI #15 入賞 / そのほか、個展(Hidari Zingaro)、グループ展(日本橋三越、宇都宮美術館)など多数。http://hinomototaro.jimdo.com/

現在の一般的な国際化の認識からは、均質になることを強制されているように思います。しかしそれでは、文化的な独自性が保てなくなったり、ローカライズされた貴重な文化も死に瀕するでしょう。
このローカライズされた文化の形態のひとつに、私の学んだ日本の工芸があります。伝統的な工芸の技術の中に活路を見出し、次の世代へと伝えることが大事だと思っています。
作品を見た瞬間の感情の動きだけではなく、作品をつくる意味、その形態である意味、その技術でなければならない意味、そのテーマである意味、そして未来に対するモノの必要性へと思いを巡らせていただければ、工芸の技術だけではなく、工芸という文化の形態が内包する文化の様相もより強固なものになるでしょう。
己を知り、認めることで、文化の奥行きを得られます。それをもってはじめて、自らのアイデンティティを見失わずに他の文化を知ることができると思います。それが真の国際化なのではないでしょうか。(江崎太郎)


大倉由記香 個展「記憶の回路」

2015年 9月5日(土)〜 9月30日(水)
13:00〜21:00

会場|STUDIO ボークーゴー
〒321-1523 栃木県日光市足尾町松原松原5-7

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2015年度のアーティスト・イン・レジデンス参加アーティスト:大倉由記香による、レジデンスの成果報告を兼ねた展覧会を行います。

大倉由記香(Yukikoh Okura)|大阪府出身。京都精華大学美術学部版画学科卒業。2008年よりベルリン在住。人とモノとの相互作用をテーマに日常をレイヤーに重ねた写真や映像を用いたインスタレーション、ダンサーやミュージシャンなどとのコラボ・パフォーマンスなどの発表を行っている。近年の主な発表に「MARATHON OF THE UNEXPECTED」(2012年ヴェネツィア・ビエンナーレ・コンテンポラリー・ダンス国際フェスティヴァル)、「ATK-Summercamp」(2013年 ZK/U ドイツ)、「15mim 」(2014年 bbk ベルリン)などがある。

映像や写真は事実を写し出しているでしょうか?
ものごとを覚えるというとき、人は何かただ物理的に存在するものを意味を持って知覚します。そしてそれを頭の中に蓄えておきます。そうして必要なときに思い出してみることができます。その方法は様々ですが、私達の知覚は機械仕掛けではありません。時に移ろい、脚色が加えられ過去と記憶は必ずしも一致せず、ファンタジーが新たな時を刻みはじめたりもします。WATARASE Art Projectレジデンスプログラムで滞在した足尾の記憶を辿り、撮りためた映像素材を元に記憶の回路をテーマにインスタレーションの展示をします。(大倉由記香)


Art Festival & Exhibition

Artist in Residence Program

Community Program